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科研費の新規採択率が高い大学ランキング【2026年最新版】

科学研究費助成事業(科研費)は、研究者の自由な発想に基づく研究を支える国の競争的研究費です。令和7年度は全機関で新規応募95,482件に対して25,931件が採択され、新規採択率は27.2%でした。採択件数や配分額の多さでは大規模な総合大学が上位に並びますが、応募した課題がどれだけ採択されたかという「率」で見ると、顔ぶれは大きく変わります。

この記事では、日本学術振興会が公表する研究機関別のデータをもとに、新規採択率が高い大学を順位付けしました。

目次

ランキングの評価方法

本ランキングは、日本学術振興会「科研費データ」の研究機関別配分状況(令和7年度、2026年3月30日更新)に基づいて作成しています。

  • 指標:新規採択率(%)=新規採択件数÷新規応募件数。研究代表者が所属する研究機関別の集計で、原資料の「新規採択率」欄の値(小数1桁)を用いました
  • 対象:令和7年度の新規応募件数が100件以上の国公私立大学158校。短期大学、大学校、高等専門学校、大学共同利用機関、国立研究開発法人などは含めていません
  • 順位:同じ採択率の大学は同順位としています
  • 対象種目:特別推進研究、学術変革領域研究、基盤研究、挑戦的研究、若手研究、研究活動スタート支援、国際共同研究加速基金など(原資料の注記のとおり)

応募件数が少ない大学は採択1件の増減で率が大きく動くため、100件を下限としました。令和8年度分は2026年8月に一部種目を含まない早期集計が掲載されていますが、対象が通年版と異なるため採用していません。また、採択率は種目や研究分野の構成によって変わりますが、機関別の内訳は公表されていないため補正していません。

科研費 新規採択率ランキング TOP10

順位大学設置新規採択率新規応募新規採択前年度差
1一橋大学国立54.3%173件94件+3.0pt
2お茶の水女子大学国立44.0%109件48件+13.1pt
3東京外国語大学国立42.6%101件43件+3.8pt
4法政大学私立39.9%203件81件+6.9pt
4立教大学私立39.9%173件69件-0.3pt
6青山学院大学私立39.8%133件53件+3.2pt
7東京大学国立38.0%3,436件1,305件-2.1pt
8京都大学国立37.3%2,429件906件-1.9pt
9慶應義塾大学私立37.0%926件343件-1.0pt
10静岡県立大学公立36.2%138件50件+2.4pt

対象158大学の中央値は25.2%で、30%以上は35校、40%以上は上位3校だけでした。設置区分別の平均は、国立大学30.1%、公立大学24.3%、私立大学24.0%です。

各大学の解説

第1位 一橋大学(54.3%)

一橋大学は、令和7年度に新規応募173件のうち94件が採択され、新規採択率は54.3%でした。全体の平均27.2%を27.1ポイント上回っています。前年度(令和6年度)は51.3%で、3.0ポイントの上昇です。

対象158大学で50%を超えたのは同大学だけで、2年続けて50%台を維持しました。日本学術振興会が公表する「採択率上位30機関」(大学以外の研究機関を含み、新規応募50件以上が対象)でも第1位です。応募件数は173件と、上位の総合大学の1割に満たない規模です。

第2位 お茶の水女子大学(44.0%)

新規応募109件、採択48件で、お茶の水女子大学の新規採択率は44.0%でした。前年度の30.9%から13.1ポイント上がりました。

前年度からの上昇幅13.1ポイントは上位10校で最大です。新規応募は109件で、採択が数件増減するだけで率が数ポイント動く規模である点には注意が必要です。国立大学全体の平均30.1%を大きく上回りました。

第3位 東京外国語大学(42.6%)

東京外国語大学の新規採択率は42.6%です。101件の新規応募に対して43件が採択されました。前年度は38.8%で、3.8ポイントの上昇です。

新規応募101件は今回の対象基準(100件以上)をわずかに上回る件数です。上位3校はいずれも国立で、応募件数が100件台の大学でした。

第4位 法政大学(39.9%)

令和7年度、法政大学は新規応募203件のうち81件が採択されました。新規採択率は39.9%で、前年度の33.0%と比べて6.9ポイント高くなっています。

私立大学では最上位です。私立大学全体の平均は24.0%で、これを15.9ポイント上回りました。前年度からの上昇幅6.9ポイントは、上位10校ではお茶の水女子大学に次ぐ大きさです。応募件数203件は上位6校で最も多くなっています。

第4位 立教大学(39.9%)

新規応募173件、採択69件で、立教大学の新規採択率は39.9%でした。前年度の40.2%から0.3ポイント下がりました。

表示上の採択率は法政大学と同じ39.9%で、同率の第4位としています。前年度は40.2%で、2年続けて40%前後の水準です。私立大学全体の平均24.0%を大きく上回りました。

第6位 青山学院大学(39.8%)

青山学院大学の新規採択率は39.8%です。133件の新規応募に対して53件が採択されました。前年度は36.6%で、3.2ポイントの上昇です。

第4位の2校との差は0.1ポイントです。第4位から第6位までを私立大学が占め、いずれも39%台でした。前年度の36.6%から3.2ポイント上昇しています。

第7位 東京大学(38.0%)

令和7年度、東京大学は新規応募3,436件のうち1,305件が採択されました。新規採択率は38.0%で、前年度の40.1%と比べて2.1ポイント低くなっています。

新規応募3,436件、採択1,305件はいずれも全機関で最多です。応募300件以上の大規模校(69大学)に限ると第1位になります。件数が多い大学は種目や分野の構成が平均に近づきやすく、その中での38.0%は高い水準です。

第8位 京都大学(37.3%)

新規応募2,429件、採択906件で、京都大学の新規採択率は37.3%でした。前年度の39.2%から1.9ポイント下がりました。

新規応募2,429件、採択906件は東京大学に次ぐ規模です。応募300件以上の大規模校では第2位でした。前年度は39.2%で、東京大学と同様に低下しましたが、国立大学全体の平均30.1%を7.2ポイント上回っています。

第9位 慶應義塾大学(37.0%)

慶應義塾大学の新規採択率は37.0%です。926件の新規応募に対して343件が採択されました。前年度は38.0%で、1.0ポイントの低下です。

応募300件以上の大規模校では第3位で、私立大学では最上位です。新規応募926件は、私立大学では日本大学(969件)、早稲田大学(941件)に次ぐ規模です。前年度の38.0%から1.0ポイント低下しました。

第10位 静岡県立大学(36.2%)

令和7年度、静岡県立大学は新規応募138件のうち50件が採択されました。新規採択率は36.2%で、前年度の33.8%と比べて2.4ポイント高くなっています。

公立大学で唯一、上位10校に入りました。公立大学全体の平均は24.3%で、これを11.9ポイント上回っています。前年度の33.8%から2.4ポイント上昇しました。

応募300件以上の大規模校 TOP10

新規応募が300件以上の大学(69校)に限ると、順位は次のとおりです。

順位大学新規採択率新規応募新規採択前年度差
1東京大学38.0%3,436件1,305件-2.1pt
2京都大学37.3%2,429件906件-1.9pt
3慶應義塾大学37.0%926件343件-1.0pt
4早稲田大学36.1%941件340件+1.0pt
5大阪大学35.0%2,572件900件+1.2pt
5東京科学大学35.0%1,528件535件+0.5pt
7北海道大学33.8%1,666件563件+1.6pt
8神戸大学32.4%1,197件388件+0.8pt
9京都府立医科大学32.2%314件101件+2.0pt
10名古屋大学32.1%1,708件549件-1.0pt

大規模校では東京大学、京都大学、慶應義塾大学、早稲田大学の順で、上位6校が35%以上でした。

第11位〜第20位

順位大学設置新規採択率新規応募新規採択前年度差
11早稲田大学私立36.1%941件340件+1.0pt
12東京慈恵会医科大学私立35.8%271件97件+6.1pt
13中央大学私立35.6%222件79件-0.6pt
14大阪大学国立35.0%2,572件900件+1.2pt
14東京科学大学国立35.0%1,528件535件+0.5pt
16関西学院大学私立34.7%242件84件-3.1pt
17北海道大学国立33.8%1,666件563件+1.6pt
18自治医科大学私立32.7%257件84件+1.8pt
19神戸大学国立32.4%1,197件388件+0.8pt
20京都府立医科大学公立32.2%314件101件+2.0pt

第11位から第20位には、早稲田大学、大阪大学、東京科学大学、北海道大学、神戸大学といった大規模校に加え、東京慈恵会医科大学、自治医科大学、京都府立医科大学の医科系3大学が入りました。

まとめ

科研費の新規採択率は、一橋大学が54.3%で第1位でした。上位3校は応募100件台の国立大学で、第4位から第6位は私立大学が占めています。応募300件以上の大規模校では東京大学の38.0%が最も高く、京都大学、慶應義塾大学が続きました。全体の平均は27.2%、対象158大学の中央値は25.2%です。採択率は応募規模が小さいほど年による振れが大きくなるため、配分額や採択件数とあわせて見ることをおすすめします。

出典:日本学術振興会「科研費データ」Ⅲ.科研費の配分状況(3)研究機関種別配分状況、(4)研究機関別配分状況(令和7年度、2026年3月30日更新。2026年9月30日閲覧)

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この記事を書いた人

大澤 陽平のアバター 大澤 陽平 金沢大学 非常勤講師/ポップコーン株式会社 代表取締役

ポップコーン株式会社 代表取締役。金沢大学 非常勤講師。

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