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短期の海外留学が多い大学ランキング【2026年最新版】

日本学生支援機構(JASSO)の「2024(令和6)年度日本人学生留学状況調査」によると、2024年度に海外留学を開始した日本人学生は91,054人で、このうち1か月未満の短期留学は60,301人と全体の66.2%を占めました。1か月未満は前年度比3,257人(5.7%)増と伸びた一方、1か月以上の各区分はいずれも減少しており、日本人学生の海外経験は短期プログラムに軸足を移しつつあります。既存記事「海外派遣留学の大学別ランキング」が派遣者の総数を扱ったのに対し、本記事は夏季・春季休暇などを利用した短期の海外派遣に絞り、各大学が公表する短期派遣者数を集計しました。

目次

ランキングの評価方法について

各大学が公式サイト(情報公開、データ集、事業報告書、国際交流センターの統計)で公表する海外派遣者数のうち、大学が「短期」として区分する派遣者数を集計し、人数順に並べました。全国集計はJASSO「2024年度日本人学生留学状況調査」と文部科学省の公表資料(2026年5月29日)によります。

  • 対象年度は2024年度(2024年4月〜2025年3月)。2024年度の短期区分が未公表の大学は最新の2025年度を用い、表に明記しました。
  • JASSOの「1か月未満」区分を大学別に公表しているのは千葉大学のみです。他の大学は「短期留学」「語学研修」「サマー/スプリングプログラム」など各大学の短期区分を用いました。多くは夏季・春季休暇中の1〜5週間のプログラムですが、日本大学と福岡大学は3か月未満が上限です。
  • 日本人学生の内数が公表されている大学(早稲田大学、東京都立大学)は内数を採用し、オンライン参加者数が明示されている大学(武蔵野大学、上智大学)はその人数を除きました。オンライン参加を含むが内数が非公表の大学(明治大学、龍谷大学)は注記しています。大学が合計を出していない場合は公表された内訳を足し合わせ、国際医療福祉大学は公表値から系列校分を除いています。
  • 期間別や短期区分を公表していない大学(東京大学、京都大学、立命館大学、関西学院大学、慶應義塾大学、九州大学、大阪大学、神戸大学、立教大学、法政大学など)は順位に含めていません。確認した61校のうち29校を対象とした集計で、全大学を網羅したものではありません。
  • 参考として、短期派遣者数を在籍学生数(学部+大学院)で割った参加率を示しました。基準日が大学により異なるため参考値です。

短期の海外派遣者数 TOP10

順位大学短期派遣者数派遣者総数(大学公表)主なポイント
1千葉大学2,708名(1か月未満・2025年度)2,978名JASSOと同じ期間区分を公表する唯一の大学。派遣者の91%が30日以内。「ENGINE全員留学」が下支え
2早稲田大学2,221名3,147名留学センター主催の短期プログラムに海外ゼミ・その他海外渡航を加えた区分。短期小計は2年で2.5倍
3明治大学943名2,101名国際教育センターと各学部・研究科が主催する短期プログラム(オンライン実績を含む)
4国際医療福祉大学820名—全学年・全学科対象の総合教育科目「海外保健福祉事情」で10日〜2週間の海外研修
5関西大学684名(2025年度)1,044名派遣者の約3分の2が短期。中・長期は認定・交換・外国語学部SAP・DDの340名
6上智大学571名—海外短期語学講座325名・海外短期研修100名・実践型146名。2025年度は595名
7武蔵野大学562名848名短期小計741名からオンライン参加179名を除いた渡航者。フィールド・スタディーズが中心
8東京外国語大学558名1,405名ショートビジット470名が中心。全員型は8言語。費用高騰で2022年度から減少
9龍谷大学430名640名派遣総計の3分の2が短期(オンライン研修を含む)。北米・アジアが中心
10昭和女子大学422名910名全プログラム参加率13.9%。昭和ボストンのサマーセッション(4週間)が柱

※派遣者総数は短期派遣者数と同じ出典の年度合計。「—」は大学が年度合計を公表していないもの。JASSO調査(2024年度)の大学別総数は千葉大学2,501名、早稲田大学2,123名、明治大学1,588名、国際医療福祉大学1,216名、上智大学1,134名、関西大学1,020名。

第1位 千葉大学

千葉大学は、JASSOと同じ「1か月未満(〜30日)」の区分で日本人学生の留学・派遣状況を公表している唯一の大学です。2025年度の派遣者2,978人のうち2,708人(91%)が30日以内で、残りは1か月以上3か月未満171人、3か月以上1年未満97人、1年以上2人です。派遣者総数は2022年度の1,154人から2,097人、2,769人、2,978人と増え続け、JASSO調査の2024年度大学別総数(2,501人)でも全国1位でした。背景は2020年度入学者から始まった「ENGINE 全員留学」で、学部生は10日間程度の短期プログラムから長期の交換留学まで、2単位以上の単位修得を伴う海外留学が必須です。初回の留学に限り受講料と渡航費の一部を大学が負担する「ENGINEサポート」もあります。

第2位 早稲田大学

早稲田大学留学センターの統計では、2024年度に渡航した日本人学生3,147人のうち短期留学は2,221人でした。内訳は留学センター主催の「CIE短プロ」603人、学部などが実施する海外ゼミ586人、その他海外渡航1,032人です。外国人学生を含む短期留学の小計は2022年度の1,065人から2024年度2,640人、2025年度3,236人と増え続け、長期留学の小計1,021人(日本人926人)を大きく上回ります。短期プログラムは、留学センター主催の語学研修、協力会社・機関主催のテーマ型・体験型研修、協定校主催の3系統です。JASSO調査の2024年度大学別総数(2,123人)は全国2位でした。大学は日数による短期の定義を公表していないため、本記事では大学区分の「短期留学」を用いています。

第3位 明治大学

明治大学の情報公開資料によると、2024年度の海外派遣学生2,101人のうち「短期留学」は943人でした。同大学は2020年度以降、各機関が主催する短期プログラムの参加者を短期留学として集計しており、オンラインによる留学実績も含まれます。協定留学は305人、休学留学・海外ゼミ研修・国際学会・海外フィールドスタディなどの「その他」は849人です。短期プログラムは国際教育センターのほか各学部・研究科が主催し、語学研修、海外キャリア実習、テーマ特化型研修など種類の多さが特徴です。短期留学は2019年度に1,956人を記録しており、2024年度はその半分程度の水準です。海外派遣学生数全体は2010年度の484人から2019年度に2,326人へと4.8倍に増えました。

第4位 国際医療福祉大学

国際医療福祉大学は、学部生の全学年・全学科を対象にした総合教育科目「海外保健福祉事情」の海外研修を軸に短期の海外派遣を制度化しています。研修期間は10日から2週間で、2024年度は夏季・冬季あわせて16か国へ1,083人が渡航しました。この人数には系列の福岡国際医療福祉大学の学生263人が含まれるため、本記事では同大学分を除いた820人を採用しました。渡航先はオーストラリア(夏季180人・冬季102人)、韓国(夏季225人)、ベトナム、台湾、タイなどで、医療・福祉の現場を訪問します。これとは別に医学部6年次の必修科目「海外臨床実習」に140人が参加しました。JASSO調査の2024年度大学別総数は1,216人(協定等に基づく派遣1,162人)です。

第5位 関西大学

関西大学の教育情報公開「学生の派遣」によると、2025年度の派遣者1,044人のうち短期留学は684人で、約3分の2を占めます。中・長期留学は340人で、内訳は認定留学117人、交換派遣留学52人、外国語学部のスタディ・アブロード・プログラム167人、DDプログラム派遣留学4人です。このほかボランティアが20人います。大学は短期留学の週数を定義しておらず、中・長期に該当しない派遣が短期として集計されています。2024年度版の資料は同ページに残っていないため、最新の2025年度の数値を用いました。JASSO調査の2024年度大学別総数は1,020人で、関西の私立大学では立命館大学、関西学院大学、同志社大学に次ぐ規模です。

第6位 上智大学

上智大学の事業報告書によると、2024年度の海外短期プログラム参加者(渡航型)は571人でした。内訳は海外短期語学講座325人、海外短期研修100人、ジュネーブ国際機関集中研修24人、「東南アジアに学ぶ」36人(春・秋各18人)、オーストラリア・サミット・プログラム12人などで、国内で実施したプログラムは含みません。2025年度は595人に増えています。派遣交換留学生は2024年度388人、2025年度391人で、交換留学・学術交流協定校は413校(2026年3月31日現在)です。スーパーグローバル大学創成支援事業の成果指標「日本人学生に占める留学経験者」は2023年度末で889人(7.1%)でした。JASSO調査の2024年度大学別総数は1,134人です。

第7位 武蔵野大学

武蔵野大学国際センターの「留学派遣者数」では、2024年度の短期留学小計は741人、うちオンライン参加が179人と明示されています。本記事ではJASSO調査が現地で教育を受け始めた学生を対象とすることに合わせ、オンライン参加を除いた562人を採用しました。内訳は短期語学研修(渡航型)129人、フィールド・スタディーズ359人、学科限定海外プログラム74人です。短期語学研修は夏期・春期休暇中に2〜5週間、協定校の付属語学学校などで実施され、参加費用は約40〜80万円、成績と語学の基準で選考する「短期留学プログラム奨学金」があります。長期留学は107人で、グローバルコミュニケーション学科の全員留学87人が中心です。

第8位 東京外国語大学

東京外国語大学は「留学白書2024」で、4学期制の夏学期・冬学期に行う留学や学期中の大学プログラムによる留学を短期留学と定義し、2024年度の学部生の短期留学者を558人と公表しています。内訳はショートビジット470人、スタディツアー58人などです。ショートビジットには原則として対象者全員が参加する全員型プログラムがあり、ベトナム語、ビルマ語、トルコ語、アラビア語など8言語で実施、1回の留学に2単位が付与されます。学部生3,786人に対し留学者総数は1,405人で、長期留学847人はコロナ禍前の水準に戻り、交換留学は2014年度以降で最多です。一方、短期は2022年度の721人から2年連続で減少しており、白書は米国での4週間の英語研修が100万円を超えるなど費用の高騰を要因に挙げています。

第9位 龍谷大学

龍谷大学の留学関連統計資料集によると、2024年度の派遣総計640人のうち「短期」は430人で、夏期・春期休暇を利用した短期留学プログラムの参加者です。このほか交換留学50人、提携留学102人、私費留学17人、5週間とセメスターの2種類があるRIProgramなどが並びます。短期には各学部の独自研修とオンラインの研修も含まれ、週数の上限は明記されていません。短期の推移は2019年度391人、2022年度191人、2023年度417人、2024年度430人、2025年度402人です。留学先は北米198人、アジア192人、ヨーロッパ134人、オセアニア115人(2024年度)で、ハワイでの英語研修、中国語研修、シンガポールでの10日間のグローバル人材育成プログラムなどがあります。

第10位 昭和女子大学

昭和女子大学は「留学プログラム参加者数および参加率」を年度ごとに公表しており、2024年度は長期488人、短期422人、合計910人で、在籍学生数に対する参加率は13.9%でした。2025年度は短期450人、合計918人(参加率13.7%)に増えています。短期は夏季・春季に分かれ、米国ボストンにある同大学のキャンパス「昭和ボストン」で行うサマーセッション(4週間)などが柱です。短期プログラムの期間は5日間から5週間まで幅があり、大学は週数による定義を置いていません。昭和ボストンのプログラムには貸与型の昭和学園奨学金を利用できます。在籍学生数約6,700人の中規模大学で、学生数に対する短期派遣者の割合は6.3%と上位校の中でも高い水準です。

11位〜20位

順位大学短期派遣者数派遣者総数(大学公表)大学の区分・注記
11城西国際大学411名462名短期(海外協定校への派遣、延べ人数)
12同志社大学393名—サマープログラム199名+スプリングプログラム194名(15〜42日間)
13日本大学362名(2025年度)456名短期海外研修等(3か月未満)
14名城大学322名643名海外語学研修158名(2〜6週間)+国際専門研修164名(3日〜3週間)
15福岡大学309名332名派遣期間3か月未満
15中央大学309名—短期留学(2024年夏季190名・2025年春季119名)
17東北大学258名—短期海外研修(SAP161名+FL97名、グローバルラーニングセンター所管分のみ)
18西南学院大学222名587名語学研修(10プログラム)
19青山学院大学202名—海外語学・文化研修(夏期83名・3〜4週間、春期119名・4〜5週間、国際センター主催分)
20東洋大学196名409名語学セミナー(約1か月、国際教育センター主催分のみ)

参考指標の参加率(短期派遣者数÷在籍学生数)は、千葉大学19.3%、東京外国語大学14.7%、国際医療福祉大学8.1%、城西国際大学7.3%、昭和女子大学6.3%、武蔵野大学5.1%、早稲田大学4.7%、上智大学4.1%の順です。

まとめ

短期留学は全国で6万人を超え、日本人学生の海外経験の3分の2を占めるまでになりました。全員留学を制度化した千葉大学、短期プログラムの選択肢を広げた早稲田大学、必修科目に海外研修を組み込んだ国際医療福祉大学のように、短期を「誰でも参加できる仕組み」にした大学が上位に並びます。一方で、東京外国語大学が指摘するように渡航費の高騰が参加者を減らした例もあり、奨学金や参加費補助の有無が今後の差になりそうです。期間別の派遣者数を公表していない大学も多く、本ランキングは公表データが得られた大学に限った集計です。

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この記事を書いた人

大澤 陽平のアバター 大澤 陽平 金沢大学 非常勤講師/ポップコーン株式会社 代表取締役

ポップコーン株式会社 代表取締役。金沢大学 非常勤講師。

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