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プログラミングに強い大学ランキング!【2025年度最新版】

IT業界への就職を考えているなら、「どの大学が本当にプログラミングに強いのか?」は気になりますよね。

そこで参考になるのが、世界的に有名なプログラミング競技「ACM-ICPC」の成績です。偏差値だけでは分からない、大学ごとの実力を数値でチェックできます。

2025年の最新結果では、東京工業大学が圧倒的な強さを見せ、東京大学が世界2位にランクインするなど、意外な結果も明らかになりました。

目次

ランキングの評価方法について

本ランキングは、世界最高峰のプログラミング競技「ACM-ICPC(国際大学対抗プログラミングコンテスト)」の2024-2025年シーズン最新結果に基づいて作成しています。

ACM-ICPCは50年以上の歴史を持つ権威ある国際大会で、IBM・Google・Microsoft等の世界的IT企業がスポンサーを務めています。参加者は制限時間内にプログラミング問題を解き、「解決問題数」と「総時間」で順位が決定される完全客観的な評価システムです。

この記事では、評価基準として以下の要素を重視しました。

  • 最高順位:その大学の最上位チームの国内順位
  • 上位チーム数:上位入賞チームの数

この評価により、現時点での各大学のプログラミング教育環境と学生の技術レベルを客観的に比較することができます。

プログラミングに強い大学ランキング

順位大学名最高順位上位入賞チーム数世界大会進出チーム名
1位東京工業大学1位3チーム (1,8,10位)AMATSUKAZE, Bocchi The Tech, zer0shiki
2位東京大学2位3チーム (2,11,13位)SPJ, Screenwalkers, HHIJKT
3位京都大学3位3チーム (3,6,7位)Objective-KUB1, Red Phobia, THS
4位大阪大学5位2チーム (5,14位)kotamanegi_hint_kureya, kotamanegi_world
5位筑波大学4位1チーム (4位)I_do_understand_the_danger_of_overflow…
6位会津大学9位1チーム (9位)SkyBlaze
7位東北大学12位1チーム (12位)suzukaze_Aobayama
8位慶應義塾大学15位1チーム (15位)Anonyms
9位名古屋大学26位1チーム (26位)NUcomer
10位早稲田大学30位1チーム (30位)tcknyo

1位:東京工業大学(Tokyo Institute of Technology)

東京工業大学が圧倒的な実力で日本1位に君臨。国内予選で1位・8位・10位と3チームが同時にトップ10入りする驚異的な層の厚さを誇ります。

特に優勝チーム「AMATSUKAZE」は8問を完答し、総時間でも他を大きく引き離しました。理工系単科大学としての専門性の高さと、少数精鋭の教育方針が結実した結果といえるでしょう。

同大学の情報理工学院では、アルゴリズムやデータ構造の基礎から最先端のAI技術まで幅広くカバーする充実したカリキュラムを展開。研究室レベルでの個別指導も手厚く、学生一人ひとりの技術力向上を徹底サポートしています。

2位:東京大学(The University of Tokyo)

東京大学は世界大会で金メダル・世界2位という輝かしい成績を残しました。国内でも2位・11位・13位と3チームが上位入賞し、世界レベルでの安定した実力を証明。

特に世界大会では10問を解答し、アジア太平洋地域チャンピオンに輝くなど、日本の頭脳として相応しい結果を示しています。総合大学でありながらこの専門性の高さは特筆すべき点です。

工学部や理学部での基礎研究と、大学院情報理工学系研究科での先端研究が相乗効果を生み、世界トップレベルの人材を継続的に輩出。松尾研究室をはじめとする著名な研究室群が学生の技術力向上を牽引しています。

3位:京都大学(Kyoto University)

京都大学は3位・6位・7位と3チームが揃って7問を完答する安定感を見せました。チーム名「Objective-KUB1」「Red Phobia」「THS」それぞれが異なるアプローチで高得点を獲得し、大学全体の底上げが図られていることを示しています。

自由な学風で知られる京大らしく、創造性豊かなプログラミング力を発揮した結果でしょう。

情報学研究科では理論計算機科学から応用まで幅広い分野をカバーし、学生の自主性を重んじる教育方針が独創的な発想力を育成。特に基礎理論に強く、アルゴリズム設計やデータ構造の深い理解を基盤とした堅実な技術力が特徴的です。

4位:大阪大学(Osaka University)

大阪大学は5位・14位の2チームが上位入賞を果たしました。興味深いのは両チームとも「kotamanegi」の名前を冠しており、同一研究室や同一サークルから複数の強豪チームが生まれていることが推測されます。

この結果は、大学全体で競技プログラミングの文化が根づいていることを示しており、組織的な人材育成の成果といえるでしょう。

基礎工学部情報科学科や工学部電子情報工学科では、ハードウェアからソフトウェアまで幅広い技術領域をカバー。特に実践的なシステム開発能力の育成に定評があり、理論と実装のバランスの取れた教育が学生の総合的な技術力向上に貢献しています。産学連携プロジェクトも活発で、実社会での応用力も同時に養成しています。

5位:筑波大学(University of Tsukuba)

筑波大学は単独チーム「I_do_understand_the_danger_of_overflow_and_really_want_to_use_32bit_integer」が4位入賞。この印象的なチーム名からもプログラミングへの深い理解がうかがえます。

7問完答という高い技術力を示し、国立大学の中でも特にIT教育に力を入れている成果が現れています。

情報学群では情報科学類、情報メディア創成学類、知識情報・図書館学類の3学類体制で多角的な情報教育を展開。特に情報科学類では競技プログラミングやアルゴリズム設計に特化した講義も充実しており、学生の実践的なプログラミング能力向上を強力にサポート。研究室配属も早期に行われ、専門性の高い指導を受けられます。

6位:会津大学(University of Aizu)

会津大学は地方大学でありながら9位という素晴らしい成績を収めました。コンピュータ理工学部に特化した教育方針が功を奏し、「SkyBlaze」チームが7問完答を達成。全国的にも注目される結果で、専門特化型教育の効果を実証しています。

日本初のコンピュータ専門大学として1993年に開学以来、一貫してIT教育に特化した独自の教育プログラムを展開。英語での授業も多く、国際的な視野を持つエンジニアの育成にも注力。少数精鋭の環境で教員との距離も近く、個別指導が充実している点が大きな強み。ACM-ICPCでも毎年安定して上位入賞を果たし、地方大学の可能性を示し続けています。

7位:東北大学(Tohoku University)

東北大学は「suzukaze_Aobayama」チームが12位入賞を果たしました。7問完答という高い技術力を示し、東北地方の理工系教育の中心的存在としての実力を証明

旧帝国大学としての伝統的な教育力が現代のプログラミング分野でも発揮されています。工学部電気情報物理工学科や情報科学研究科では、基礎から応用まで段階的なカリキュラムを構築。

特に数学的基盤を重視した教育方針が、アルゴリズム設計や問題解決能力の向上に直結しています。研究室では人工知能、機械学習、ソフトウェア工学など最先端分野の研究も活発で、理論と実践の両面から学生の技術力向上をサポート。地域のIT産業との連携も強化されています。

8位:慶應義塾大学(Keio University)

慶應義塾大学は私立大学として最高位の15位にランクイン。「Anonyms」チームが6問を解答し、私立大学の中では抜群の実力を示しました

文理融合の総合大学でありながら、この分野での競争力を維持している点は評価に値します。

理工学部情報工学科では基礎的なプログラミング教育から最先端の情報技術まで幅広くカバー。特に実践的なソフトウェア開発能力の育成に定評があり、企業との共同研究プロジェクトも多数実施しています。湘南藤沢キャンパス(SFC)の環境情報学部でも独創的な情報教育を展開し、多様なバックグラウンドを持つ学生が切磋琢磨する環境が整備。私学らしい柔軟性のある教育方針が特色です。

9位:名古屋大学(Nagoya University)

名古屋大学は「NUcomer」チームが26位で世界大会進出を果たしました。中部地方の拠点大学として、着実な技術力向上を示しています。旧帝国大学の一角として、今後の更なる躍進が期待される位置にいます。

工学部電気電子情報工学科や情報学研究科では、ハードウェアとソフトウェアの両面から包括的な情報教育を実施。特に組み込みシステムや IoT分野での研究が活発で、実社会での応用を重視した教育方針が特徴的です。

競技プログラミングサークルも活動が盛んで、学生同士の切磋琢磨する環境が整備されています。中部地方の産業界との連携も強く、実践的なエンジニアリング能力の育成に注力しています。

10位:早稲田大学(Waseda University)

早稲田大学は「tcknyo」チームが30位入賞。私立大学として慶應義塾大学と並んで世界大会進出を果たし、私学の雄としての面目を保ちました。

文系学部が多い総合大学でありながら、理工系分野での競争力も確保している点が特徴的です。基幹理工学部情報理工学科では実践的なプログラミング教育に重点を置き、学生の技術力向上を図っています。

特にソフトウェア工学やWeb技術分野での教育が充実しており、現代のIT業界のニーズに対応したカリキュラムを展開。文理融合の学際的な研究プロジェクトも多数実施され、多様な視点からの問題解決能力を養成。私学特有の自由な発想力と実行力が学生の成長を後押ししています。

まとめ

今回のランキングで最も注目すべきは、東京工業大学の圧倒的強さです。3チーム同時トップ10入りという前代未聞の快挙を達成し、当面は日本1位の座を維持すると予想されます。

一方、慶應義塾大学と早稲田大学の世界大会進出により、私立大学も本格参入を果たしました。

さらに会津大学の9位入賞は専門特化型教育の威力を実証し、地方大学の可能性を示す象徴的な結果となりました。2025年度以降は東工大vs東大の頂上決戦、私立・地方大学の巻き返しという構図で競争が激化し、日本のプログラミング教育界の転換点となりそうです。

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