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【2025年最新版】国内大学の学生数増加ランキング

国内大学の学生数増加ランキング

少子化により多くの大学が定員割れに苦戦する中、この10年で学生数を大幅に伸ばした大学も存在します。最新データを元に2014年から2024年にかけて学生数(学部生+大学院生)の増加数が多い大学トップ10を、増加数順にランキングしました。

それぞれ2014年時点と2024年時点の学生数、および増加数と増加率をご紹介します。

目次

ランキングの評価方法について

ランキングの評価方法について

本ランキングでは、文部科学省「学校基本調査」および各大学が公表する統計年報・公式サイトの学生数データを用い、2023年度と2024年度を比較対象としました。

これにより、学生の純増を最も大きく達成した大学を客観的に評価し、TOP10を抽出しています。

2023年〜2024年 学生数増加ランキングTOP10

2023年度(令和5年度)から2024年度(令和6年度)にかけて正規課程在籍者数(学部+大学院)が最も増加した大学トップ10を、増加数順にまとめます。同数の場合は増加率の高い方を上位としました。

順位大学名2023年度 在籍者数2024年度 在籍者数増加数増加率
1位京都芸術大学約21,500名(推定)※23,000名超約+1,500名+約7%
2位東京通信大学5,035名5,964名+929名+18.5%
3位立命館大学37,932名38,657名+725名+1.9%
4位法政大学27,925名28,618名+693名+2.5%
5位産業能率大学6,342名6,743名+401名+6.3%
6位立命館アジア太平洋大学(APU)5,976名6,252名+276名+4.6%
7位国際医療福祉大学約9,000名(推定)9,186名約+186名+約2%
8位修文大学約680名(推定)844名約+164名+約24%
9位東都大学1,637名約1,800名(推定)約+160名+約10%
10位日本大学69,567名約69,700名(推定)約+133名+0.2%

※京都芸術大学の2023年度在籍者数は通信教育部正科生数をもとに推計(15,495名+通学課程分)。東都大学の2023年度学生数は学校法人中期計画資料等からの推計値です。

各大学の増加要因や詳細は以下のとおりです。

1位:京都芸術大学 – 大幅増の通信教育で全国最大規模に

1位:京都芸術大学 – 大幅増の通信教育で全国最大規模に

京都芸術大学は通信教育部の在学生数が2023年度の15,495名から2024年度には16,906名へと増加し(約9.5%増)、学生数が2.3万人を超えて国内最大の芸術大学となりました。

オンライン授業の充実により18歳~22歳の若年層からの志願も増加傾向で、コロナ禍を経て制作系科目でもオンライン学習への抵抗感が減少したことが奏功しています。通信教育課程の定員拡大や新コース開設も寄与し、幅広い世代から多くの学生を集めています。

2位:東京通信大学 – 新設オンライン大学の急成長

2位:東京通信大学 – 新設オンライン大学の急成長

2018年開学の東京通信大学は2024年度在籍者数5,964名(正科生等計)と、前年の5,035名から約18.5%増と急伸しました。働きながら学べる完全オンライン大学として注目を集めており、社会人の学び直し需要に応えるカリキュラムで入学者が年々増加しています。

開学以来の積極的な募集と知名度向上により学生数を着実に伸ばし、国内有数の通信制大学へと成長しました。

3位:立命館大学 – 多キャンパス展開で堅調な増加

3位:立命館大学 – 多キャンパス展開で堅調な増加

立命館大学は2024年度の在籍者数38,657名(学部・大学院計)となり、前年の37,932名から725名増加しました。増加率は1.9%と小幅ながら、関西・首都圏にわたる多キャンパス展開や学部新設による定員拡大策が功を奏し、近年も学生数を着実に増やしています。

その規模は私大で早稲田大学に次ぐ国内3位となり、大阪いばらきキャンパス開設以降も拡大路線を維持しています。定員厳格化の中でも堅調な増加を記録し、学生数では慶應義塾大学を上回る水準です。

4位:法政大学(通信教育課程) – 通信教育課程の増加でわずかに増勢

4位:法政大学(通信教育課程) – 通信教育課程の増加でわずかに増勢

法政大学は2024年度在籍者数28,618名となり、前年から693名(+2.5%)増を記録しました(2023年度27,925名)。市ケ谷・多摩両キャンパスの再開発による学習環境の高度化や、デザイン工学部・情報メディア系学科の定員拡大が増員の主因です。

また、通信教育課程やキャリアデザイン学部への社会人入学者が伸長し、大学院新設のデータサイエンス系研究科も進学率を押し上げました。都心立地と実学志向カリキュラムの強化が、少子化下でも堅調な志願者確保につながっています。

5位:産業能率大学 – 社会人教育ニーズで増加

5位:産業能率大学 – 社会人教育ニーズで増加

産業能率大学(通信教育課程)は2024年度在籍6,743名と、前年の6,342名から401名(約6.3%)増加しました。主に社会人を対象とした経営・マネジメント分野の通信制大学で、ビジネスパーソンの学び直しニーズ拡大により入学者が増えたとみられます。

柔軟なオンライン学習環境や実務に直結するカリキュラムが評価され、働きながら学ぶ学生数が着実に伸びています

6位:立命館アジア太平洋大学(APU) – 留学生増で過去最多に

6位:立命館アジア太平洋大学(APU) – 留学生増で過去最多に

国際色豊かなAPUでは2024年度の在籍学生数が6,252名(学部5,896名、大学院222名)となり、前年の5,976名から約4.6%増加して過去最多を更新しました。特に留学生数が増加に転じたことが要因で、2024年秋時点で在籍国・地域数は111に達しています。

コロナ禍で減少していた海外留学生の入国が再開され、英語・日本語両言語で学べる独自の環境に世界中から学生が集まりました。こうした国際性の高さもあり志願者数も堅調で、統計上も**留学生比率約50%**という国内有数のグローバル大学となっています。

7位:国際医療福祉大学 – 医療系学部の新設で定員増

7位:国際医療福祉大学 – 医療系学部の新設で定員増

国際医療福祉大学は2024年度在籍9,186名(学部計、通信課程なし)を数え、前年よりおよそ200名増加しました。増加率は約2%ですが、背景には医療・看護系の新学部設置による定員拡大があります。

例えば、2024年度に成田薬学部を開設し初年度から121名が在籍、また2023年度には福岡看護学部を開設して2年目の在学生が124名に達するなど、順調に定員充足しています。複数キャンパスで看護・リハビリ・薬学など需要の高い分野を拡充した結果、全国から幅広く学生を集め増加傾向を維持しています。

8位:修文大学 – 看護・医療学部の新設で急成長

8位:修文大学 – 看護・医療学部の新設で急成長

愛知県の修文大学は2024年度の在籍者数844名(看護・医療科学・健康栄養の3学部計)となり、前年から約160名の増加(約24%増)と大きく伸びました。

近年の看護学部や医療科学部の新設、共学化による募集力強化が奏功しており、2014年からの9年間で学生数が380%以上に拡大した全国有数の成長大学です。

医療人材ニーズの高まりに支えられ、地域の立地条件の良さも相まって志願者が増加。少子化逆風下でも定員超過を維持する安定した増加を実現しています。

9位:東都大学 – 看護系大学の拡張に伴う増加

9位:東都大学 – 看護系大学の拡張に伴う増加

埼玉県の東都大学は2023年度学生数1,637名から2024年度は概算で1,800名規模へ増加したと推定され、約160名(約10%)の増加とみられます。医療系の単科大学ながら、首都圏に複数キャンパスを展開し看護学部などを新設したことで2014年からの9年間で学生数を約4.8倍に急拡大させました。

2024年度には千葉・幕張キャンパスに新学部(ヒューマンケア学部)を開設して定員を増やしており、少子化に伴う看護人材需要を取り込む形で学生数を伸ばしています。

10位:日本大学 – 圧倒的規模を維持しわずかに増加

10位:日本大学 – 圧倒的規模を維持しわずかに増加

国内最大の総合大学である日本大学は、2023年度69,567名から2024年度約69,700名へと学生数が微増しました(+0.2%程度)。増加数自体はわずかですが、約7万人という桁違いの在籍者規模を引き続き維持しています。

近年は18歳人口減や不祥事の影響もあり一般入試志願者数が減少傾向にありますが、定員管理の厳格化の中で既存学部の定員増や大学院進学者の増加などにより学生数の微増を確保しました。絶対数の大きさゆえ増減幅は小さいものの、依然として“学生数日本一”の地位を守り続けています。

まとめ

2023年度から2024年度にかけては、通信教育やオンライン学習に強みを持つ大学と、医療・看護系の学部を拡充した大学が学生数を大きく伸ばしました

京都芸術大学や東京通信大学のように家庭や勤務地から学べる柔軟な環境を整えた大学は、社会人や地方在住者を中心に新規層を獲得し、昨対比で1割前後の増加を記録しています。

総じて、少子化が続く中でも「オンライン化」「医療・看護需要」「国際化」に的確に対応した大学が学生数増加を果たしており、教育手法の多様化と専門分野の戦略的強化が今後の学生確保の鍵になることが浮き彫りとなりました。

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